いいかげん日記

思いついたことをただひたすら書き殴るいいかげんな日記です。

本の林:「14歳からの社会学」 宮台 真司、筑摩書房

本の林:はじめに

 

【連想する本】

■ 「14歳からの哲学」 池田 晶子、トランスビュー

■ 「本音で生きる」 堀江 貴文、SB新書

■ 「街場の大学論」 内田 樹、角川文庫

■ 「承認をめぐる病」 斎藤 環、筑摩書房

 

前に読んだ本なので*1、中身の大部分は忘れましたが、今でも印象に残っていることがありますのでご紹介。今読み返すと、横書きだったんですね。

 

では、その印象的な一節

 1997(平成9)年 の「酒鬼薔薇聖斗」事件を皮切りに、世紀末にかけて少年たちによる動機不可解な凶悪犯罪が立て続けに起こった。

(中略)

 そのころ、ニュース番組に出演した高校生が「殺人がいけない理由がわからない、自分は罰がこわいから殺さないだけだ」と発言し、大人たちにショックをあたえた。

(中略)

 殺しちゃいけない理由なんかない。現に人を殺しちゃいけないというルールを持つ社会はない。代わりに、どんな社会にもあるのが「仲間を殺すな」と「仲間のために人を殺せ」というルールだ。

(中略)

 ぼくたちが人を殺さないのは、殺せないからだ。殺せないのは,殺せないように育っているからだ。ぼくたちはふつう、殺すなんてことを思いつかないし、殺せと命令されたからといって簡単には殺せない。それは、ぼくたちが「そのように」育っているということなんだ。

 

これ読んだときに「うわぉ」と思いましたね。

当時はけっこう刺激的でしたので、今でも印象に残っています。

 

死刑っていうのは、罪人に対して「もはや、あなたは我々の仲間じゃない」と宣告することになるし、裏を返せば、この国で生きる人たちは全員「我々の仲間」だ、ということ。

 

そんなことは当たり前なのですが、「なるほどー」と一人で納得していました。

 

この本を読んだ後、タイトル繋がりでこれも買ってみたんですよ。

「14歳からの哲学」 池田 晶子、トランスビュー

白状すると、これは序盤で断念しました。そんなこともあります。

 

 

「仲間」といえば、一時期ワンピースを題材にした新書(ビジネス書?)が流行ったことがありましたね。

 

それで連想するのがこの本。

「本音で生きる」 堀江 貴文、SB新書

このワンピースブームの影響なのか、堀江さんは、この本の中でワンピース的な仲間意識について書いています。

 

ちょっと引用しましょうか。

 僕は『ONE PIECE(ワンピース)』というマンガの面白さがあまり理解できない。

 主人公のルフィが海賊王を目指すストーリーは面白い。だが、仲間との一体感こそ一番大事だという価値観は、僕にはどうしても受け入れることができない。

 財宝を探すことが目的だったはずなのに、いつの間にか仲間との一体感自体が目的になってしまう。「あいつは仲間だから」というだけの理由で、落ち込んでやる気を失った仲間にいつまでも構い続ける・・・・・・。

 こんな風にお互いが寄りかかった関係は、なんとも居心地が悪い。

 

で、これに引きずられて思い出すのが、そういうワンピース的な仲間意識(?)を題材にした(?)本を書店で見掛けたときの記憶。たしか、内田樹氏絶賛!的な帯が掛かってあったような。。

 

では、内田樹さんのこの本をご紹介

「街場の大学論」 内田 樹、角川文庫

 

今、この本を引っ張り出すとこんなことが書いてある

学生たちが「他の学校の、あの先生の講義」を聴きに行ったり、「カンボジア」に行ったり、堀江 某の「金で買えないものはない」というような講演を聴きに行ったり・・・

もちろん、皮肉混じりの文章の中にある一節です。

 

堀江さんと内田さんって、考え方がことごとく合わないんだろうなぁ 笑

でもまぁ、読んでみるとお二方とも納得できる部分はあるからね。

私としては、納得できるところだけつまみ食いできればいいかな。

 

 

「14歳からの・・・」では、他者から「承認」されない環境に適応してしまい、他者との交流と結合した「尊厳」を投げ出したタイプの人を「脱社会的存在」という言葉で表現しています。

 

今読み返してみて、ここら辺、正直よくわからない。

「尊厳」を投げ出す?

他者との交流と結合した「尊厳」?

私がここら辺のことを理解できないのは、私の頭が悪いからなのか、そういう尊厳を全く知らないのか、それとも空気のように当たり前すぎて感知できなくなっているのか。。。

 

まぁ、いいか。

とりあえず、今は「自分とは?」みたいな小難しい話で困っていないし。

 

 

「承認」といえば、こんな本もありましたね。

「承認をめぐる病」 斎藤 環、筑摩書房

 

この本を読んだ記憶はあるんだけど、中身は完全に忘れました。

 

*1:この本の初版は2013年なので、昔と言ってもたかだか4年前のことみたいですね。