まとめてみたので買いてみた(その3)
更新です。
今回の話題はこれ↓
「ソーシャルレンディングについて」
はい。
前々々回から始まった投資の話。
今回が第4弾です。
私、モノは試しということでソーシャルレンディングにも挑戦していました。
今も継続中ではありますが、これまでやってきた感覚としては「そこまで凝りはしないかなぁ」という感じです。
さて、ではこれまでの投資推移を振り返ってみましょう。
下は投資額の推移です。
今回私がお見せしているのは、とあるソーシャルレンディング業者の不動産ローンファンド系の案件への投資実績です。
8件の案件に投資し、うち6件が償還済、1件が継続中、1件が事故りました。
まぁ、とはいえ、そこまでの大金を突っ込んだわけではないし、担保付きの案件だったので部分的な償還は実行され、実際に食らったダメージは大したことはないです。
最終的な着地点は継続中の案件がどうなるか次第です。
おそらくこれが事故れば損失を出して終わりで、無事に償還されれば利益を出して終われます。
こうやってグラフにして株取引などと比べると投資の性質の違いが見えてきますね。
償還日までリスクの大きさが変わらない
株の場合、最初に大きく買って徐々に売り抜けることができますが、ローンファンドの場合は投資開始の段階で基本的には償還日が確定しており(借り手側による早期償還はありますが)、1案件だけ見た場合、一度投資を実行すると投資家側ではリスクコントロールができません。
また、元本は償還日に一括で償還というケースがほとんどなので、最後の最後まで投資した案件で利益が出せるかわからないのです。
この条件に対してそこまで大きなリスクを感じずに引き受けられるのは、国債くらいなものではないでしょうか。
少額の投資ならまだしも、単発案件に余裕資金を一気に注ぎ込むのは極めてリスキーです。
投資家側がリスクコントロールをしようとした場合、取れる方法としては借り手や償還日や投資先(不動産なら商業物件、モーゲージや地域)が異なる複数の案件に分散投資することでしょう。
各ファンドに設定されている最低投資額の設定次第ですが、十分なリスクコントロールをしようとすると、いろいろな条件に気をつけながら投資案件を選ばなければいけないし、それなりにまとまった資金が必要になるので、かなり上級者向けの投資になるような気がします。
途中で抜けられない
上とも関連しますが、一度投資を実行すると、貸し手からは途中で抜けることができません。
これもなかなかきびしい制約です。
国債や社債などの債券投資では、急遽キャッシュが必要な状況になったら、損失は出るかもしれませんが市場で売ることができます。
ソーシャルレンディングの案件は、債券市場のようなものはないので、一度投資をしたらひたすら借り手から償還されるのを待つしかないのです。
あと、投資案件が事故って思ったことがあります。
サービス提供側も調子に乗る
ファンドを組成するソーシャルレンディング業者は、案件がリリースされたそばから案件成立するような「バブル」状態にしばらく浸っていると感覚が麻痺するようで、かなり無理筋なハイリターン案件も出してきます。
一応、ファンド組成時に審査があるってことになってますが、どの程度の実効性があるのか不明確です。
すくなくとも、私が口座を持っているソーシャルレンディングサービスでは、絶頂期にバンバンとファンドを組成して売りまくってましたが、結局、事故案件を量産する結果になってサービスが停止したまま別の企業に買収されたので、あの時はとにかく新規案件を生み出すことだけを考えてたんだろうなぁと思います。
これに関しては、ソーシャルレンディングサービスの構造上、どうしても抱えてしまうリスクだと思うので、案件リリースから数分や数時間で成立してしまう状態がしばらく続き、新規案件リリースの頻度が早まり始めたら撤退を考えた方がいいような気がします。
事故ったらその後が長い
これも経験して始めてわかったことです。
不動産ローンファンドで事故った場合、抵当権(?)やらその他諸権利を持っている物件が投資額以上の価格で売却できて債権が回収できればいいですが、そうでない場合、後処理が長引きます。
というか、まず、その物件に買い手がつくまでが長い。
数ヶ月単位や年単位で待たないと買い手が現れないわけです。
それでようやく売れたとしても完全に債権回収できるほどの額で売れなかった場合、なんだかよくわかりませんがそのあとにすったもんだがあるようで、なかなか一件落着の連絡が来ず、最終的なゴールがまだ見えていません。
「あれ、あの件って、事故ってから何年経ったけ?」って感じです。
大きな額を突っ込んでたら不安な日々を数ヶ月、数年の単位で過ごすことになるので、精神衛生上よろしくないです。
まとめ
私がソーシャルレンディングに対してあまりいい印象ではなくなってしまったので、ネガティブな雑感しか書けませんでしたが、それでも無事に償還された場合の利益は総じて大きめなので魅力はあります。
あと、案件のバリエーションが幅広いので新しい世界が覗けて楽しいです。
現に、私も懲りずに新しい業者に口座を開いて少額で投資を続けてますから。
ただ、私的にはこの領域はあまり深追いはしない方が身のためな気がしますねぇ。