バゲットについて書いてみた
更新です。
今回の話題はこれ↓
「バゲットづくりについて」
最近できた趣味についてひとつ。
美味しいパンを目指して、わりと真面目に取り組んでる気がします。
そこで今回はみんな大好きバゲットについて、これまでの知見を記しておきたい。
前提
- 今回は中種オーバーナイト法によるバゲットづくりを対象とする。
- 本レシピは素人が素人のくせに、少しでも単純なレシピにしようと2,3種の既存レシピと自らの怠け心を参考に独自に考案したものであり、かつ、未完成のレシピである。
- 本レシピは、 5月~8月までの期間中に検証している。その他の期間では未検証。
- 素人による独自レシピのため、パン職人の方々の努力により確立された定石を大きく踏み外している可能性が極めて高い。パンづくりに真摯に向き合う方々の手本となるものではなく、パラメトリックスタディの結果と捉えていただきたい。
代表的なスケジュール
日曜日:一次発酵終了〜焼成
月〜木曜日:(中種の冷蔵発酵)
金曜日:ミキシング〜一次発酵開始、中種の種継ぎ
土曜日:一次発酵終了〜焼成、ミキシング〜一次発酵開始、中種の種継ぎ
その他諸条件
- 準強力粉には、北海道産ハードブレッド専用粉を使用
- 元種には、レーズン(オイルコーティング品)から起こした自家製酵母を使用
- 中種には、レーズン酵母の元種、準強力粉を使用。(加水率100%)
- 中種は常時600g~800gを保存瓶に入れ、冷蔵保存
- 種継ぎタイミングは、使用直後におおよそ使用した分量だけ種継ぎ
- 種継ぎの際は、上記準強力粉と水を1:1の割合で加える。
仕上がりイメージ
成功事例
失敗事例
材料
- 中種 300~350g(最適な分量を調査中)
- 準強力粉(北海道産ハードブレッド専用粉) 100g
- 塩 5~5.5g
- 砂糖 1.5g
工程
- 中種づくり
- ミキシング
- 一次発酵
- 分割&ベンチタイム
- 成形
- 二次発酵
- 焼成
工程別これまでの知見
中種づくり
- パンづくり前日に種継ぎをすると吉
中種は冷蔵庫保管であれば1週間はもつことを確認しているが、ミキシングの前日に種継ぎをしておくと品質が安定する。 - 中種に粘り気がなくなったら過発酵状態
過発酵状態の中種を使うと、パンが膨らみづらく、膨らんでも内部に1つの大きな空洞ができ、輪切りにしたときの断面が美しくない。また、酸味が強いパンに仕上がる。
ミキシング
- 加水率でだいたい決まる
焼き上がりの方向性と品質の上限は生地の加水率でほぼ決まると思われる。再現性向上のため、生地に直接水を加えて加水率を調整したくない(= 加水率を決める最重要かつ敏感なパラメータを直接触りたくない)ので、中種の水分だけで勝負する。 - 必ずまとまると信じて根気よく混ぜること
混ぜ始めは、なかなか混ざらず、いつまも粉っぽく感じるが、まとまることを信じて混ぜ続けること。途中で自分が作った生地を信じられず、粉っぽさがすぐになくなってしまうほど水を入れると、直後に非常に後悔する。 - カード(ドレッジ)は必需品
後述の切り混ぜの際にはカードがあるととてもラクに混ぜられる。無いなら無いでもなんとかなるだろうが、敢えて手足を縛ったような状態でパンを作る必要はないと思う。 - 切り混ぜがよい
生地としてまとまってきた部分をカードなどで切るようにして断面を粉に晒すようにすることで手早く均一に混ざる。 - 生地がまとまったら次の工程に(捏ねない)
粉っぽさがなくなるまで混ぜたらおしまい。ラクです。
一次発酵
- 一次発酵の時間はアバウトで問題ない
冷蔵庫の冷蔵室または野菜室で一晩冷温発酵させる。イメージとしては寝る前に生地を冷蔵庫に入れて、朝起きたら冷蔵庫から出して次の工程に進む。ただし、寝坊しても良いし、二度寝しても良い。昼過ぎに起きてもよい(と思う)。
分割&ベンチタイム
- パンマットがあると吉
次工程以降にパン生地を移動させたりするので、パンマット上で作業するとラク。 - 打ち粉はケチらず豪快に
加水率が高い生地はパンマットやまな板などにくっつきやすく作業性が極めて悪いので、打ち粉をふんだんに使ってほとんど小麦粉の上で作業するような感じにすると作業しやすい。 - 豪快に打ち粉をすると食感に影響する
とはいえ、打ち粉を生地につけすぎると焼き上がりのパン表面に大量の打ち粉が残り、食べたときの舌触りに影響する。気になる人は気になると思う。 - ベンチタイム=20分放置
分割した生地を丸めたあと、表面の乾燥とかあまり気にせず、ラップもなにも掛けずに20分間放置でよし。
成形
- なるべく丸く短めに成形した方が窯伸びが良いような気がする
十中八九、気のせいだと思う。
二次発酵
- 大事。すごく大事。
二次発酵が仕上がりを決めると直感している。証拠はないが、私の第六感がそう言っている。間違いない。 - 気温が低い/空気が乾燥しているときはビニール袋で覆う
熱湯が入ったコップを生地(パンマットごと)と一緒にゴミ袋くらいの大きなビニール袋の中に入れる。ただ、表面が湿るとクープがうまく入らない気がする。 - 20分単位で発酵具合を観察すると好機を逃さない(かも)
その日の気温や湿度で二次発酵を切り上げるタイミングが変わるみたいなので、20分を1単位として発酵具合を観察する。経験的には、40~80分くらいの間に絶好の焼成タイミングがあるような気がする。 - オーブンの鉄板に載せ替えたときに生地がしぼんで小さくなったら失敗
発酵させすぎ。後味に酸味が出る。逆に載せ替えたときに生地がふかふかしてるのにあまりしぼまなかったら成功の兆し。
焼成
- クープは難しい
クープナイフは持ってないので包丁で代用している。それもあってか、やたらに難しい。未だにうまくいった試しがない。クープナイフがあれば違うのだろうか? - 一般的なべゲットのレシピに従えばいいんじゃない?(適当)
ここまで来たらもう決着はついたも同然と思ってるので、適当にやってる。あまりパラメトリックスタディをやってないので正直、どの程度の影響があるのかは不明。 - 霧吹きで蒸気を充満させるおまじないはやってる
youtubeにいる師匠がやってるので真似してる。効果のほどはわかりません。
現時点の結論
- 適当にやってもなんとかなるが、加水率と二次発酵には注意しろ。
- 富澤商店は良い店だ。