虚構の中
更新です。
今日の話題はこれ。
「虚構の中」
私は(というか、皆さんそうだと思いますが)、お腹が減ったら、お店で食べ物を買って食べます。この先も食べ続けていくために、「どうやってお金を稼ぐか?」を考えます。
決して、「近くの鳩を高確率で仕留める方法はないか?」といった問題設定はしません。
でも、目的を達するためには明らかに後者の方が直接的です(まぁ、現状の都市生活では、店で食べ物を盗むのが最もパフォーマンスの高い選択肢になるのでしょうが。)。
それにもかかわらず、わざわざ「お金を稼ぐ」方法を考える。
それも、極めて自然に。
これ、結構すごいことやってるって思うのは私だけでしょうか?
もし、鳩が人の行為を理解できたとしたら、おったまげるでしょう。
そして「お前ら、何やってんの?!」ってツッコミを入れる気がします。
だって、腹が減っている状態で目の前に食べ物があったとしても、そこがお店の中でお金を持っていなきゃ手に取ることすらしないワケですから。
そして、「お金を持っていない」というだけで、自殺したり、餓死してしまうのだから。
人間社会の外側から人間社会を見ると、私たちはきっととんでもなくぶっ飛んだ「虚構の中」に生きているのでしょうね。かなり頭イっちゃってますよ。
そして、このある意味頭のイカれた「虚構」の最たる物が「都市」なのでしょう。
「虚構」が「虚構」であることをいやがおうにも自覚させられる「自然(人が意図しない物)」を極力排除して、大部分が「人工物(人が意図した物)」で構成されたものが「都市」だと思います。
そしてそして、その「都市」と人がさらに同化、一体化しようとする試みが、現在「スマート」を冠するアレコレなのだろうと考えています。
きっと、これからもどんどん「都市」機能は強化されていくのでしょう。攻殻機動隊みたいな、そんなSFチックな未来が来るかもしれません。
ただ、都市機能がどんどん強化された「虚構の中」で生きることが「自然の中」で生きることより大変になったら、この「虚構」はあっさりと捨てられるのだろうと思います。
もし、その難儀な「虚構」を捨てられないほど人の頭がイカれてしまっていたのなら、そのときがきっと人が地球から消えるときなのだと思います。